● 松尾長者とみいさん 
桜井市粟原(旧磯城郡多武峰村粟原)
 粟原に松尾という長者があった。もとは貧しい百姓であったが、そこの嫁が袋をかむった一匹の蛇を生んだ。「みいさん」と名づけて、裏庭へはなして養っていた。ある年、大和地方に大ひでりがあり、村人たちは大いに困った。その時「みいさん」の母親は、あの子に頼もうと思い、「三日の間に雨を降らしてくれるね。」と念を入れて頼むと、ふしぎにも一天にわかにかき曇り、母親が本屋へ帰れぬくらいの大雨となった。村中はもちろん、大和国中が大喜び、おかげで大豊作であった。

 後にこれが「みいさん」のおかげとわかり、祠を建てて祭った。そして松尾家はますます繁昌して、百万長者になったという。この祠は、その屋敷跡に山の神として残っていたが、近年、氏神の境内へ移してお祭りしている。 (桜井町史)





粟原・天満神社に鎮座する
「龍王さんの屋形」
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