◎ 黄金千枚の埋蔵地
 黄金千両が埋められていると傳へられて、一定の歌が付いた處。次の『金鶏の鳴く所』その他にも関連したのがある。

(1)山邉郡朝和村佐保庄の朝日寺
 佐保ノ庄の朝日寺の境内に、今はなくなって居るが、もと『三つ葉うつぎ』と云って、其葉が三つに分れた奇木があった。其下に黄金一千枚が埋めてあって、若しそこを掘ると病んで死なねばならぬと言傳へられ、
  朝日寺の三つ葉うつぎの其もとに、
  黄金千枚 (云々)
との俚謡がある。(乾健治)

(2)南葛城郡葛村稲宿
 葛《くず》村稲宿《いないど》にも、小判が埋められていると云う所がある。其うたに、
 金がほしくば稲宿へござれ
 三つ葉うつぎの根にござる。 (田村吉永氏調査に拠る。高田十郎)  

(3)宇智郡宇智村栄山寺
 子島の古刹栄山寺の八角圓堂のもとに、小判が埋めてあるという。其うたに、
  夕日さす三つ葉うつぎの其もとに
  小判千両後の世のため。 (田村吉永氏調査に拠る。高田十郎)   
(4)吉野郡宗檜村西野の打木野
 昔、長者があって、晩年に西野の打木野に小判千両を埋め、一首の歌を残した。
  朝日さす夕日さす
  三つ葉打木のその下に
  小判千両後の世のため。
 此三葉打木とは、今の打木野のことである。(八幡藤太郎)
(大和の伝説 増補分)
(増)黄金千枚の埋蔵地 (高市郡明日香村橘寺の東)
 橘寺の東一キロあまり、平尾に一本松があり、三つ葉うつぎのもとに黄金千枚が埋めてあるという。(網干善教)
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