姫石明神
ひめいしみょうじん
通称:姫石さん

御祭神 特に記載無し。
    石の神さんとありました。
鎮座地 奈良県宇陀郡御杖村
    大字神末、敷津
Google マップ(to:姫石明神)
※ 丸山公園の北側


● 姫石明神
 敷津の丸山公園へ、丸山公園駐車場から徒歩で約10分程度。丸山公園を右手に見て小道を進む。石の階段を降りたら直ぐ左手に鎮座されています。
 倭姫命が、婦人病の全快を祈願されてから「姫石明神」と呼ばれるようになったといわれています。
 ご覧の通りの見事な陰石です。村史から姫石明神の詳しい描写を引用します。
 大字神末、敷津の名所の一つである。旧伊勢本街道に沿うて、岩阪峠の山頂、字トリヤが尾の南方の下にある。安山岩(別の記載には「花崗岩の自然石の御神体」となっていますが、私、石のことはよくわからないのでこのまま記載致します)の滑らかな岩盤があってやや斜めになって、その末端に婦人が伏向き臀部を露出したような怪奇な形状をなしている。南向き女陰の形の穴がある。この石を姫石という。あたかも女性の性器の形そっくりである。
 これが御神体で高さ七寸、幅二寸、全く自然のくぼみである。全くの自然で人工のあとはない。穴の深さはわからないが、斜め上方に向かって狭まりつつトンネルの作っている幅一間、高さ三尺ばかりの妙なふくらみをもった岩の中央に、この御神体が開いている。小孔の長楕円形の上部に毛氈苔(もうせんごけ)という水草と水苔が叢生して、小孔の両脇に多く生じ、中央部よりは、チョロチョロと水が滴り、さながら成熟した婦人の局部に似ている。少し上の穴から赤い水が流れている。その下に左右にながく溝があり、水がた まっている。これを村人は赤い汁だという。月経の時が濃いという。時期によって濃淡があるという。この奥には一丈ばかりの大岩があり、その岩のもとから雑木が生えていて、その枝に祈りの紙切れが沢山結び付けられている。左の小指と親指とで白紙片を結び付ければ、良縁を得られ(特に婚期を逃した女性の縁談等)また、相思の男女は直ちに思いがかなえられるという。婦人病にも利益があるといわれる。

  木のもとに「姫石明神」と刻んだ碑がある。その付近に金属製(鉄)の小鳥居が沢山うず高く積み重ねて奉納されている。向かって右に奉納の手ぬぐいがかかっている。「何才男、何某」と記名してあるのは、男女の祈願である。婦人の下の病気、また縁結びの明神として、子供を欲求する女たちが、各地から奉納する。
  高田十郎氏が「なら」(第二十八号、大正十三年五月)で姫石明神のことを詳しく報告されている中に「十四、五年前ニハ、伊勢ノ国カラ、ハルバル郵便デ=イノリブミ=ガ、キタコトモアルト云フ」と書かれている。

  この記載にある「赤い水」ですが、参詣する前日に雨が降り、姫石明神すぐ側の石段の水たまりに、確かに「赤い水」が溜っているのを見ました。(この水は、いったひ?)と思った、ただそれだけのことです。
 深く考えずに写真を撮らずに帰ってしまい、後で知って残念に思いました。それは「赤い水」と表現されていますが、鉄分を多く含んだ赤茶色い水でしたね。このことを誰かに伝える時は、私もきっと「赤い水」と表現することでせう。いや、「赤い汁」という表現の方がしっくりきますか。いずれにしても、不思議ですね。「姫石明神」は敷津の七不思議のひとつに数えられています。
 お伊勢参りの盛んだった頃は、かなり賑わっていたことでしょう。神域は植林地のひと隅で面積は狭く、境内には、赤芽柏、カマツカ、馬酔木などが茂り、サツキやムクゲなどが植栽されています。
 この一角がそうなのでしょうか。上方にも姫石明神と同じように石の間から木が生えているものが見られます。姫石明神ほどの秀逸なものは他にはありませんでしたが、自分の立っている場所からでも、何ケ所か見受けられました。
 お昼にしようと、丸山公園の中を上の方へと歩いて行くと、役行者さんに出会いました。
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